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水泳大会の話。
班対抗リレー対決!
な話です。
おりしも今は世界水泳やっていますね!
すごい偶然!
だがしかし!
実は梅雨明け前に書き始めたので設定が梅雨です^^;
しかも隊服? 戦闘服?
なんて書いたらいいのか分からなくて適当な感じで書いてます。
確かどこかに書いてあったんだよなー。
読み直しがてらチェックしなおします!
という事で、読んでくださる方は下記のリンクからどうぞ^^
上司と部下ですよ!
班対抗リレー対決!
な話です。
おりしも今は世界水泳やっていますね!
すごい偶然!
だがしかし!
実は梅雨明け前に書き始めたので設定が梅雨です^^;
しかも隊服? 戦闘服?
なんて書いたらいいのか分からなくて適当な感じで書いてます。
確かどこかに書いてあったんだよなー。
読み直しがてらチェックしなおします!
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上司と部下ですよ!
その日は、梅雨らしく雨が降りしきる一日だった。
だが、その場所はどこよりも活気に満ち溢れており、また、闘志に燃えていた。
50人近くいる男たちは、所狭しとその場に立ち、今か今かと待ち受けている。
と、そこに一人の男がやってきた。
一瞬にして緊張が走り抜ける。
それを見渡しながら頷いて彼は声を張り上げた。
「これより図書特殊部隊による・・・『どきっ☆ 男だらけの水泳大会!!』を開催する! スポーツ精神にのっとり正々堂々と競い合うように!」
緒方の声が高らかと大会の開始を告げる。
大会名を告げる時、僅かな葛藤を感じて堂上班以下4名は苦く笑った。
なぜその名前にしたのか玄田に問いたいところだったが、周りの興奮に圧倒されて、その疑問もとりあえず記憶の彼方へと忘れてきてしまうのだった。
そもそもの始まりは一週間前。
梅雨も後一、二週間で終わるだろう7月の初め。
貧乏な図書隊は節電を夏の課題と決めた(もちろん他にもあるが)。利用者が多く訪れる図書館は適温に涼しい温度設定にしてあるが、それ以外の図書隊が利用する施設は概ねエアコンの設定温度を28度に設定され、さらに電気も減らされた。
薄暗い、蒸し暑いの二重苦に主に戦闘職種の隊員たちは悲鳴をあげた。
なんせ防護服は生地は厚い。
内勤の隊員たちはクールビズだと軽装が許可されたが、防護服はなかなか難しい。
上はシャツ一枚でも許されても下は生地が厚い防護服だけなのだ。
とにかく汗が引かない。下半身だけダラダラである。その上靴も底の厚いブーツだ。暑くない訳がない。
いくら訓練を積み、暑さに耐えられるだけの精神力を培っていても、暑いものは暑いのだ。
それが寮内でも続いたらさすがに我慢も限界になるというもので、次第に隊員たちの間に不満の声が上がり始めた。
そんな時、「あー・・・プール行きたい」と誰かが呟いた。
それに、「そういえば知り合いがスポーツジムを経営しているんだよね」と答える声があった。さらに、「そういえば今度定休日があるって言ってたな。プールもあるから貸切できねーかなー」なんて口にした瞬間、玄田が立ち上がった。
「よし! すぐにその経営者に連絡しろ! 交渉は俺がする!」
なんの交渉だ。と誰もが思った。玄田はその隊員から連絡先を聞き出すと隊長室へと戻っていた。
いったいなんだと皆で顔を見合わせていると、十分もしないうちに事務室に戻ってきた玄田は高らかと言った。
「プールの貸切許可がでた! これより一週間後、図書特殊部隊による水泳大会を開催する事とする!」
「なに言ってんだアンタ!!」
突っ込みはもはやおなじみの堂上篤二等図書正。
隊員たちのどよめきよりもさらに大きな声が事務室に響き渡ったのだった。
ちなみに余談だが、『どきっ☆ 男だらけの水泳大会!!』と名づけたのは柴崎だったりする。開催を知った柴崎がこんなのはどうです?と持ちかけたところ通ってしまったらしい。
さて、開催が決定してからというもの、瞬く間に詳細が決まり、当日の勤務状況もあるので班単位での希望者を募る事となった。
もともと勝負事やお祭り事が好きな特殊部隊は、よほどの事がない限り参加を希望しているらしく、ほぼ全員が参加を表明していた。
堂上班はというと。
「おまえ、本気か」
「もちろんです!」
やる気を漲らせる郁を堂上は渋い顔で見つめた。というか睨み付けていた。
「だって! 一位は二泊三日の避暑旅行ですよ! 行きたいじゃないですか!」
そう。皆が俄然やる気になっているのは何もプールの貸切が出来るからではない。
やるからには目的を、と玄田が提案したのは大会とする事で景品を用意する事だった。
一位、避暑旅行。二位、ビール2ケース。三位、卓上扇風機。と、暑さに(一応)対応した景品たちだ。
ぱっと見たところ一位の景品が豪華さが目を引くが、その豪華さが一部のものはここに何かがあると感づいていた。いたが、それでも暑さの前ではその怪しさが霞がかってしまい、あまりにも破格の景品に踊らされていた。
そして郁も、踊らされている一人だった。そもそも裏に隠されたものには一切気が付いていないのだろうが。
「分かっているのか? 水泳だぞ」
「なに言っているんですか。当たり前じゃないですか」
堂上の質問の意図が分からずに郁は首を傾げる。
「堂上教官は行きたくないんですか? 避暑旅行!」
それはもうにこにこと笑うものだから、堂上の眉間には皺が刻まれた。純粋な避暑旅行なら誰もが行きたいと思うだろう。だが、この突発的なイベントでここまでのものを玄田が用意するとは思えなかった。
いや、玄田だから用意してしまう可能性もある。そのため、罠なのかそうでないのか判断できずに堂上は黙る事しか出来なかった。
「小牧教官は? 手塚は行きたくない?」
返事を寄こさない堂上にじれて、同じ堂上班である小牧と手塚に聞く。
小牧は少し考える様子を見せた後、「一位よりも二位の景品の方が俺は興味あるかな」といい、手塚は「興味ない」と一言で突っぱねた。
「えええええっ~! なんでー!」
自分以外の班員がやる気のない事が郁は納得が行かないようで、しきりに「参加しましょうよ~」と懐柔を試みていた。
「どうした、笠原」
そこに進藤が顔を出した。騒ぎ立てる堂上班が気になったのだろう。
「みんな水泳大会に消極的なんです」
むすっと言うと、進藤はチラリと堂上を見た。堂上はその視線にぴくりと眉を動かす。何かろくでもない事を言いそうだと直感的に感じた。
「それなら笠原、俺の班で参加するか? 一人どうしても無理だって奴が出てな、代わりの奴を探していたんだ」
「本当ですか!」
「笠原!」
嬉々として目を輝かせる郁に、堂上は思わず声を荒げる。
「進藤一正も、余計な事は言わないでください」
「余計な事とはずいぶんじゃないか」
「水泳大会は班対抗のはずです。他班から人員勧誘は可能とはきいていません」
「一人欠けただけで参加資格なしじゃつまらないだろう。こういうのは楽しんだもの勝ちだしな。おそらく隊長に進言すれば許可がおりると思うぞ」
これは図書防衛の作戦ではない。が、真剣な遊びだからな。と、笑う進藤に郁は希望を見出したように飛び跳ねた。
「進藤一正! さっそく玄田隊長に聞きにいきましょう!」
「おお。そうするか」
「笠原!」
二人連れ立って行こうとすると再び堂上の声が上がり、今度こそ郁は眉を寄せる。
「堂上教官? さっきからどうしたんですか?」
「・・・・・・分かっているのか? 水泳なんだぞ」
もう一度堂上は郁に聞いた。
「? ・・・はい。分かってます」
やはり分かっていない郁に堂上は頭を抱えそうになったところで背後から「ぶっ」と噴出す声が聞こえた。
「え? 小牧教官?」
「いやっ。・・・くくくっ。うん、・・・あはははっ」
「ちょっ! もう! なんなんですか!」
腹を抱えて上体を倒し、言葉にならない言葉を発する。結局解読する事が出来ずに郁は声を上げた。
郁は堂上を見るが、堂上は苦い表情のままそっぽを向き、進藤は小牧ほどではないが笑っていた。いったい何なのか分からなくて手塚を見上げると、手塚もまた困惑したように上官らを見ていた。
「ど、堂上。・・・ここで堂上班が参加しなければ、笠原さん、他班から参加しちゃうよ」
ヒー。と笑いを堪えながらも小牧は言う。それに堂上は眉間に更なる皺を刻んだ。
「・・・・・・笠原。本当にいいんだな?」
低い問いかけに、郁は戸惑いながらも頷く。
「よし。では、堂上班は水泳大会に参加する事とする」
「堂上教官!」
郁が嬉しい悲鳴を上げる。それに苦笑しそうになる己を律し、表情を改めた。
「やるからには上位を目指すぞ!」
「はい!」
郁の嬉々とした敬礼に対し、それとは逆に手塚は戸惑いながらも堂上の決定に敬礼で応えた。
「そう言う事ですので」
進藤に視線を送ると、彼は「あいよ」と笑いで口元を歪ませながら頷てその場を去って行った。堂上はそれを渋い表情を見せながら見送り、こっそりとため息をつく。
「本当に気が付いてないのかな、笠原さん」
「知らん」
「大変だね、班長」
「うるさい」
ようやく笑いを治めた小牧の問いかけにむっすりと表情を歪ませた。
「おい、笠原」
「はい?」
「いつでも辞退は受け付けるぞ」
一応、そう言っておく。
「辞退ってなんですか! しませんよそんなの!」
噛み付いて、「さぁやるぞー!」と気合を入れる郁を見ながら堂上は今度こそ大きくため息を吐いた。
*****
はい。と言う事でー。
水泳大会です。
そんな長くならない予定。
ただもー蒸し暑くてたまらないので涼しい話が書きたくなりました(笑)
では、次のお話へどぞー!
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