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期間限定部屋

期間限定でSS書いたり、ネタバレ感想書いたりしている部屋。 その時その時で旬ものは変わる…予定

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『彼女の水着と彼のジレンマ』の続きです~。

今回は女子サイド。
短い・・・はずだったんだけど^^;


全部屋共通のブログでももらしたのですが、実は膝の半月板を損傷しまして、床に座っての創作がちょっと大変だったりします^^;
(ローテーブルにデスクトップPCを乗せているので、基本的に座椅子に座って創作をしています)

現在、膝を動かさないよう固定している状態なのですが、まっすぐ伸ばして座るのも曲げて座るのも時折痛みが走るので長く座っていられない・・・という(´Д⊂

そういった理由もありまして、創作速度が遅くなっています。

膝自体は手術をするような重症ではないので、一ヶ月以内には治るんじゃないかなーと。
というか、全治どれくらいかお医者様が教えてくれない^^;
ただ、時間がかかる事だけは教えてくれました。

早く治らないかなー。
やりづらくてかなわないです(´・ω・`)


それはともかく、読んでくださる方は下記のリンクからどうぞ^^












「聞いたわよ~。特殊部隊で水泳大会やるんですって!」

 業務を終え、寮の自室に戻ると、そこにはすでに帰宅していた柴崎がひどく楽しげに笑みを浮かべながら待っていた。
 さすがは耳が早い。
 郁は柴崎の情報収集の早さに毎度のごとく戦きながら頷く。

「班対抗のリレー対決って聞いたけど、あんたも出るわけ?」
「出るよ」

 防護服から部屋着に着替えた郁は、ミニ冷蔵庫から冷えたお茶を取り出す。ぐいっと一杯飲んでから柴崎を見ると、呆れた表情で彼女は郁を見つめていた。

「なによ。その顔」
「いやー。バカだバカだと思っていたけど、やっぱりバカなのねー、と思って」
「何だコラ! やるか!?」

 あまりの言い草にファイティングポーズを取る。

「やめてよ。あんたとやり合ったら命がいくつあっても足りないっつーの。・・・っていうか、すぐそうやって臨戦態勢に入るからバカだって言われるって事、いい加減気が付きなさいよね」
「くっ・・・!」

 郁は柴崎にあっさりあしらわれて悔しさに唇を尖らせた。
 いつまでたっても柴崎に勝てない。いったいいつになったら足をすくえるのだろうか。

「それよりも、よ。なんで私があんたをバカ呼ばわりしたのか分かってるの?」
「分かる訳ないでしょーが」
「それもそうか・・・。分かっていたら、そもそもこんなやり取りはしないわよね」
「さっきから何なの?」

 喧嘩売ってるなら買うわよ!と、視線で言えば大きくため息を吐かれた。

「あんたが出る事、誰も反対しなかったの?」
「反対? しなかったよ」
「え? 本当に?」
「うん。・・・あ。でも、みんな消極的だった。できたら出たくないって感じで」
「じゃあなんで出る事になったのよ」
「わかんない。そもそも他班からも参加可になりそうだったし、無理に参加しなくても良かったのにね。堂上班が不参加なら進藤一正の班にあたしも入れてくれるって言ってたし」
「ああ・・・うん。なるほどね」

 状況を理解しましたとばかりに頷く。

「堂上教官も、巻き込まれた二人も気の毒に・・・」
「なに?」
「なんでもなーい」
「なんなのよ、もうっ」

 さっきから一人で納得して郁になんの説明もない。それはちょっとどうなのかと不満に眉を寄せていると、柴崎はそんな事よりも、と切り出した。

「笠原、水着持ってるの?」
「持ってるよ。もともと泳ぐのは好きだしね」
「まさか普通の遊び用の水着じゃないでしょうね」
「んな訳あるか! 水泳大会に普通の水着なんて着ないっつーの! ちゃんと競泳用の、持ってるよ」
「そうなの? 見せてよ」
「なんでよ」
「いいじゃない。見るくらい」

 確かに断る理由もなく、郁はガサゴソとクローゼットをあさる。

「えーっと・・・。これ・・・と、これ」

 しまい込んでいた2着の水着を出すと、柴崎はこれ見よがしにほっとした表情を見せた。なんなのかと思えば「スクール水着が出てこなくて安心した」とふざけた事を言ったので郁は怒る気力も失せかえって脱力する。

「どっちにしようかなー」
「あんたまさかビキニタイプを選ぶなんて言わないでしょうね」
「え!?」

 郁が持っているのはトップスとボトムと分かれたビキニタイプの競泳水着と、えらく背中が開き、さらにはビキニラインもけっこうな角度のワンピースタイプの競泳水着だった。
 カラーは両方とも紺地。ビキニタイプは縁にカラーが入っているだけの至ってシンプルなもので、ワンピースタイプは縦に入るラインのカラーが印象的な、これまた至ってシンプルな水着だったのだが。

「悪い事は言わないからワンピースにしておきなさい」
「あ、あたりまえじゃん! ビキニの方なんて着れる訳ないよ」

 頭が痛いとばかりに額を押さえる柴崎に慌てて言い訳をする。
 本当はちょっぴりビキニの方も視野に入っていた。なぜなら、水の抵抗がないのは布地が少ない方かと思ったからだ。
 水の抵抗が少なければその分早く泳げる。が、あまりにも柴崎がひどい顔をするので言わずにいた。

「あんたね。ちゃんと自覚しなさいよね」
「自覚ってなにを?」
「特殊部隊の中に女は何人いると思っているの!」
「何人ってあたし一人に決まってるじゃん」

 何を言っているのだろう。と、思いかけたところでようやく気が付いた。

「あ・・・」
「そう。あんた一人なのよ! あんたは女! 50人近くいる男どもの中であんた一人なのよ」
「えー・・・でも、みんなあたしを女と思ってないし」
「女と思っていなくてもあんたの性別は『女』なのよ! 『女』ってだけで、特殊なの!」
「なによそれ」
「あのねぇ・・・男っていうのは・・・」

 と、言いかけて柴崎は口を噤んだ。
 しばらく悩んだ様子を見せた後、なんでもない。と、ため息を吐いた。

「なに? 気になるんだけど」
「・・・・・・その辺は堂上教官に任せるわ」
「は? なんでここで堂上教官が出てくるのよ!」

 訳がわかんないんだけど!と、詰め寄るが柴崎は取り合う様子もなく自身のクローゼットをあさり始める。

「笠原、私お風呂入ってくるけど」
「はぁ? ちょっとあたしの話きいてる?」
「行かないの? じゃ、先に行くわね」
「な! あたしも行く!」

 絶対言葉の意味を聞き出してやる! と、意気込んだものの、柴崎ははぐらかすばかりで答える様子はなかった。






 その日の深夜、堂上の携帯電話にメールを知らせる着信が入った。
 なんだとビールを口に含みつつ携帯を開けば宛名は柴崎。

 堂上はスクロールしたその先を見た瞬間口に含んでいたビールを噴出した。

 そこには、『水泳大会当日はこの水着です』の一文と、競泳水着を来た郁の写真が添付してあったとか。
 




*****

もっと短くまとめるつもりがダラダラと女同士の会話が続いたのでした・・・^^;

原作の郁ちゃんならもっと自覚してそうだけど、今回は大目に見てください!

そういえば、さっそく避暑地の予測を立ててくださった方がいましたね!
そんなコメントも嬉しいです^^
ありがとうございます!

正解かどうかは・・・それは完結まで見ていただくという事で(笑)

それでは、また次のお話で!

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なので、その時その時でメインで扱うジャンルは変わると思われます。

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