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ようやく、お話up!
この場所を作ってからいったい何日経っているんだか^^;
遅くなりましたがユリエス創作です。
短いですが、さっそくどぞ!
近づきたいと願うのに、貴方との距離は少しだけ、遠い。
手を伸ばせば届くけど、その手を伸ばすことが酷く困難で私はため息をついてしまう。
でもそうすると彼はすぐに気が付いて、「どうしたんだ?」って声をかけてくれる。そうして気に掛けてくれる事、すごく嬉しいのに私は「何でもありません」って首を横に振るだけ。
「エステル、最近ため息多くない?」
周りに気が向かないほど集中して魔道書を読んでいると思っていたリタに声をかけられてエステルは瞬きを繰り返した。
「そうですか? 気が付かなかったです」
笑って誤魔化そうとしたけれど、リタの青い瞳がじっと見つめて逃がしてくれない。
その視線の強さにエステルは困って眉を下げた。
「・・・正直に話す気になった?」
パタンと本を閉じて本格的に意識をこちらに向けた彼女にエステルは小さく笑う。
「リタには何でも分かってしまうんですね」
「あんたが分かりやすいだけでしょ」
「そうでしょうか?」
そんなに分かりやすかったのだろうかと首をかしげると、リタは呆れたようにため息をついた。
「で? 何があったの?」
「何がと言われても・・・・・・」
なんと説明していいものか分からず口ごもる。
そもそもこんな話をしてしまっていいのだろうかとエステルは戸惑ってもいた。
「・・・なにも、ありません」
考えながら、それでも出てきたのはそんな言葉。
「何もなくて何でため息がでるのよ」
「それは・・・・・・」
「・・・・・・まぁ、言いたくないならいいけどね」
リタはそれ以上追求せず、再び魔道書を開いた。
エステルは申し訳ない気持ちでいっぱいになったがやはり口にすることが出来なくて窓の外を見る。
結界のなくなった空は青い。
今日も彼はこの空の下を困っている人のために走り回っているのだろう。
会いたいと思う。
隣に座って彼の存在を近くに感じたい。
顔を見て、笑って、言葉を交わして、そっと寄り添っていられればいいのに。
はぁ。とため息をつく。
想いを伝えたいと思うのに、いざとなると怯え竦んでしまう。
このまま、この距離がいいのかもしれないと思うけれど、せめて。
貴方の隣、あと30㎝距離を縮められたらいいのに。
*****
短くてすみません^^;
もうちょっと長くなるはずだったのですが、いろいろ削った結果こんなに短く・・・。
このお話はまだ続いておりますので良かったらまた次回も見てくださいね^^
それでは!
お題お借りしました。
配布元:ペトルーシュカ様
ありがとうございました。
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